あなたが知らない日本についての40のこと

 雑学的知識(トリビア)は日常生活でおおいに役立つ。テレビでクイズ番組を見ているときや、試験のために必要だがその後は役に立ちそうにない学校の勉強をしなければいけないとき。女性とお酒を飲んでいて自分を格好よく見せたいときなどにも便利だ。身の回りのちょっとした知識はさまざまな場面で役に立つ。
日本に関する雑学・トリビアを以下に挙げてみよう。居酒屋で女の子の関心を引いたり、自分がいま暮らしている国について、博識をひけらかしたりしたいときに使えること請け合いだ。

・プリンス・オブ・ウェールズ(後のイギリス王・ジョージ5世)は、1881年に日本を訪れた際、腕に日本風の大きな竜の入れ墨を入れた。

・世界最古のホテルは日本にある。石川県小松市の温泉旅館「法師」は、西暦718年に開業したという記録が残されている。

・高橋お伝(日本で斬首刑に処せられた最後の女性)の皮膚の一部は、東京大学に保管されているらしい。

・東京大学から程近いところにある上野公園は、オランダの医師・ボードインの提言によって公園として整備された。公園内の噴水の近くにはボードインの胸像がある。この地は、当初は病院建設予定地だった。

・日本最大の「村」は、岩手県の滝沢村。人口は約55,000人。

・かつて日本では、野球が普及すると日本人の道徳観が損なわれてしまうと考えられていた。紳士たるもの塁(ベース)を「盗む」べからず、とされていたからだ。イギリスとドイツで野球が普及しなかった理由も、この点にあると言われている。

・東京で最初に開業した鉄道の駅は、品川駅。新橋駅だと思っている人が多いが、それは間違い。

・品川駅は品川区にあるのではなく、港区にある。

・鉄道の話をもう一つ。一日の乗降者数が300万人以上の新宿駅は、世界一混雑が激しい駅として有名。一方、あまり知られていないが、東京都内の地下鉄の駅でもっとも利用客が多いのは、足立区にある綾瀬駅(地下鉄千代田線の終着駅)。綾瀬駅の一日の乗降客数は約50万人。

・大相撲の横綱・朝青龍の下の名前「明徳(あきのり)」は、出身校である四国の明徳義塾高校の「明徳(めいとく)」にちなんで名付けられた。

・日本の国鳥は、雉(きじ)。旧1万円札の裏面に描かれている。

・東京の羽田空港は、世界で4番目に混雑の激しい空港。年間の航空旅客数は約6,500万人(イギリスの人口とだいたい同じ)。

・日本の男性歌手のなかでレコード売上枚数日本一は、三橋三智也。生涯の売上枚数は1億枚以上。

・女性では、美空ひばりがレコード売上枚数8,000万枚で日本一。

・画家のゴッホは、浮世絵を扱う画商になろうと考えていた時期があった。

・19世紀後半になるまで、日本には「競争」という言葉はなかった。物品や各種サービスの価格がすべて固定されていたからである。

・同じく19世紀後半、後に日本の初代首相となる伊藤博文は、イギリス公使館焼打事件に参加した。

・明治天皇が埋葬されているのは、東京にある明治神宮ではなく京都。あなたは今年の初詣はどこにお参りに行っただろうか?

・ハワイの人口の約20パーセントは、日本人か日系人。

・日本一高い山は富士山(標高3,776メートル)だが、台湾が日本の統治下におかれていた時期には、新高山(にいたかやま、台湾名ユイシャン)が日本一標高の高い山だった(標高3,952メートル)。

・反対に、自然の山として日本一低い山は、徳島県にある弁天山。標高6.1メートル。

・富士山が最後に噴火したのは1707年。現在は休眠中だが、噴火の可能性がゼロというわけではない。

・19世紀の政治家・軍人、西郷隆盛の信頼性のある写真は一枚も残されていない。

・東京読売巨人軍(ジャイアンツ)の野球選手は、髭を生やすことが禁じられている。ジャイアンツと契約している期間中は、選手は髭をのばすことができない。

・世界最古の歌集である『万葉集』には「万の言の葉」を集めたものという名前がついているが、実際に収録されているのは約4,000首。

・ビートルズのメンバーだったポール・マッカートニーは、1980年代初頭に日本を訪れたとき、「不審な薬物(大麻)」を所有しているのが見つかり、拘置所に拘留された。

・世界最長の木製橋は静岡県にある蓬莱(ほうらい)橋で、全長897メートル。

・日本にはかつて、罪を犯した者の額に「犬」という文字を入れ墨する刑があった。

・四国の香川県は、日本の47都道府県のなかでもっとも小さい。最大の都道府県は北海道。

・新渡戸稲造の著書『武士道』は、最初に英語で書かれ、後に日本語に翻訳された。

・地下鉄東西線の最高速度は時速100キロメートル。東京でもっとも速い地下鉄である。

・太平洋上に点在する小笠原諸島は日本の領土だが、西側諸国では「ボニン諸島」と呼ばれている。

・2004年7月20日、東京都足立区で日本国内の最高気温が観測された(42.7度)。だが、関係者の不注意で非公式記録となってしまった。

・2002年、サッカーのワールドカップが日本と韓国で共同開催されたが、東京では1試合も行われなかった。

・名古屋駅のJRセントラルタワーズは、延床面積が日本一広いビルである(416,565平方メートル)。

・徳川慶喜(江戸幕府最後の将軍)は谷中墓地に埋葬されている。隣に妻の墓があり、周辺には側室たちの墓もある。

・日本語には音節が101個しかない。
それに対して英語には、言語学者によって数え方が異なるが、3,000以上の音節がある。

・JR中央線は東京駅と名古屋駅を結んでいる。東京から名古屋までの距離は397キロメートル。中央線の終着駅は東京都内の高尾駅だと思っている人が多いが、それは間違い。

・日本におけるテレビの最高視聴率は、1954年に行われたボクシングのフライ級タイトルマッチ・白井義男対パスカル・ペレス戦で、96.1パーセント。

・世界最大の映像スクリーンは、東京都府中市の東京競馬場にあるターフビジョン。高さ11.2メートル、幅66.4メートル。

 

Story by Mark Buckton
J SELECT Magazine,March 2010 掲載
【訳: 関根光宏】